■ 概要

■ 大阪環状線で活躍する列車

103系

「クハ103-1」は2007年まで、大阪環状線で使われました。

103系

黄緑の103系も、環状線で営業運転しています。

201系(オレンジ)

大阪環状線といえば、やはりこの色でしょう。

201系(青)

車体の色を塗り替えていない編成もあります。

221系

221系は、大和路快速の運行開始を機に導入されました。

223系(0番代)

1994年登場。丸いヘッドライトが0番代の特徴です。

■ Train Kit

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223系をダウンロードする

大阪環状線は、大阪市内を環状運転して南北の中心部を結ぶ路線であり、大阪〜京橋〜天王寺〜西九条〜大阪の総延長は21.7kmである。

東京都の山手線や名古屋市の地下鉄名城線とともに、大都会を環状運転する路線として有名であるが、大阪環状線のほうは市内の中心部を避けて下町を経由しており、性格は必ずしも同じものとはいえない。

なお、品川〜東京間が東海道本線、東京〜田端が東北本線として国土交通省に登録されている山手線と異なり、大阪環状線は国土交通省にも大阪〜京橋〜天王寺〜西九条〜大阪の環状路線として登録されている。ただし、天王寺〜今宮間は厳密には関西線と重複している。

■ 運用

路線名からして、オレンジ色の各駅停車が環状運転しているだけのようにも見えるが、西半分には大和路快速や関空・紀州路快速、梅田線経由でJR京都線から直通してくる関空・南紀方面の特急が運行されているので、見た目よりもダイヤは複雑である。その上、線路の緩急分離が行なわれている山手線と違い、各駅停車と快速・特急が全く同じ線路を走るので、環状線内でダイヤが乱れると快速や特急がもたつき、JR京都線・神戸線のダイヤにまで響いてしまうことも少なくない。

環状運転という性質上、上り・下りを定義することはできないので、内回り・外回りという呼び方が使われる。運行管理上は、大阪駅で東海道本線の東京方面と同じ方向に進む外回りが「上り方面」、逆に神戸方面と同じ方向に進む内回りが「下り方面」とされている。環状運転を続ける場合、運行番号は内回り・外回りともに天王寺駅で変わる。

大和路線などからの乗り入れ車両を除き、使用車両(通勤電車)は森ノ宮電車区に所属している。森ノ宮電車区は大阪城公園駅の隣に広がっているため、主に8時〜9時台に外回り「京橋行き」、内回り「森ノ宮行き」が運行され、ラッシュでフル稼働した電車は少しずつ電車区に片付けていくことになる。

各駅停車は森ノ宮電車区所属の103系・201系8両編成で運行される。ほとんどはオレンジ色であるが、201系に限り青い編成が1本のみ存在する。内回りには約20分おきに、JRゆめ咲線直通ユニバーサルシティ・桜島行きが運行される。行き先は、天王寺駅で進行方向が変わらずに再び環状線を一周する場合は「大阪環状線」、天王寺駅で進行方向が変わる場合は「天王寺行き」となる。電車区への片付け電車については前述の通り、進行方向ごとに行先が異なる。

各駅停車には、奈良電車区の103系4両編成を2本連結した黄緑の8両編成という列車もある。これは区間快速として大和路線から直通してきた車両の間合い運用で、朝と夜間にのみ設定されている。運用は2泊3日で一周する仕組みとなっており、奈良→環状線→森ノ宮(泊)→環状線→奈良→環状線→森ノ宮(泊)→環状線→奈良の順番で回っている。

区間快速は、平日朝夕のラッシュ時に運行され、大阪環状線内は各駅に停車する。本来は大和路線の種別であり、区間「快速」とはいっても快速運転するのは大和路線の天王寺〜王寺間のみで、大阪環状線内(今宮〜西九条〜大阪)を各駅に停車するという意味で「区間快速」という位置づけとなっている。大和路線の区間快速自体は日中でも運行されているが、日中に運行されるのはJR難波行きのみで、JR難波へ向かう場合は大阪環状線をそもそも通らないため今宮駅を通過する。使用車両は、森ノ宮電車区の103系・201系と、奈良電車区の103系4両編成を2本連結した8両編成、そして221系である。区間快速として大和路線から環状線に乗り入れたあとは、大和路快速と同様に、各駅停車として天王寺まで環状運転する。

大和路快速は平日日中、土休日はほぼ終日20分おきに大阪〜西九条〜天王寺〜加茂間で運行される。1989年4月10日からそれまで「春日塗り」の113系を使用していた環状線直通快速が新型車両に置き換わると同時に、阪奈間で競合する近鉄への対抗姿勢を明確にしたものとして登場した。使用車両は、この名称が制定されて以来、当初から全列車ともに奈良電車区所属の221系である。6両編成が基本であるが、臨時などで8両編成で運行されることもある。

大和路快速は名目上「大阪行き」となっているが、実際には大阪駅で折り返すことができないため、大阪〜京橋〜天王寺をそのまま各駅停車で運行して環状線を一周する。大阪方面行き(環状線外回り)は、天王寺まで「大和路快速 大阪行き」、天王寺〜西九条〜大阪間は「大和路快速 大阪環状線」、大阪〜京橋〜天王寺は「普通 天王寺」と案内される。加茂行き(環状線内回り)は、大阪環状線を回らずに奈良へ直行する各駅停車と区別するため、行き先には「普通 大阪環状線」と表示して折り返し、環状線内回り各駅停車となり、寺田町から「普通 奈良方面加茂」に表示を切り替える。鶴橋・京橋を回って大阪に到着すると、ここから乗務員が交代して「大和路快速 奈良方面加茂」へと表示を切り替える。

環状線直通の関空・紀州路快速は、平日・土休日ともに、ほぼ終日にわたり30分おきに運行される。運行区間は京橋〜大阪〜西九条〜天王寺〜日根野〜関西空港または和歌山で、関西空港発着の車両が「関空快速」、和歌山発着の列車が「紀州路快速」という種別となっている。日中は主に1〜5号車が関空快速、6〜8号車が紀州路快速となるが、ラッシュ時を中心にこれが入れ替わることも多く、特に下り方面では日根野での編成分割直前に車両の移動を余儀なくされることもある。2008年3月のダイヤ改正で編成の組み換えが行われると同時に、このようなややこしいパターンは廃止され、終日1〜4号車が関西空港方面、5〜8号車が和歌山方面となる予定である。

大和路快速と同様に、大阪駅での折り返しができないため京橋発着となっているが、こちらは通常天満・桜ノ宮を通過し、全区間にわたって快速運転する。しかし早朝には、やはり大和路快速と同様に大阪〜京橋〜天王寺を各駅に停車して天王寺(環状)から方向転換し、再び大阪まで各駅停車で運行し、大阪から快速運転して天王寺(大和路)をもう一度通り阪和方面に向かう列車もある。

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