JR神戸線
■ 概要 |
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JR神戸線とは、東海道本線と山陽本線をあわせた大阪〜姫路間の愛称で、この区間の総延長は87.9kmである。国土交通省には、神戸駅を境に東が東海道本線、西が山陽本線として登録されている。 大阪〜西明石間は複々線となっており、大阪〜兵庫間は進行方向別、新長田〜西明石間は海側(電車線)に普通・快速、山側(列車線)に新快速以上の列車が主に走行する系統別複々線となっている。また、兵庫駅から南西に川崎重工兵庫工場への連絡支線が分かれており、和田岬線と呼ばれている。 ■ 運用 |
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本線には普通・快速・新快速と、「はまかぜ」などの特急、そして長編成貨物列車が運行される。かつては多くの特急列車が運行されていたが、新幹線の開業以来30年以上が経ち、すでにほとんどの列車が廃止されてしまっている。また、ブルートレイン「あかつき・なは」が2008年3月15日まで運行されていた。 普通列車はC電とも呼ばれ、4つドアの通勤電車(207系・321系)7両編成で運行される。日中は主に須磨・西明石まで、ラッシュ時は加古川まで直通する。尼崎から大阪方面へ向かいJR京都線方面に直通する列車と、尼崎からJR東西線を経由して学研都市線に向かう列車がある。このうちJR東西線を経由する列車は、以前は207系の分割対応編成のみで運行されていたが、2008年3月14日から321系が運行されるようになった。 快速列車は221系・223系の6両〜12両編成で運行され、JR京都線と直通している。各駅停車となる明石以西・高槻(または京都)以東の区間では「普通列車(明石から高槻まで快速運転)」と案内される。複々線区間では、ラッシュ時は列車線を経由するので舞子・垂水・須磨が通過となるが、日中は電車線を経由するのでこの3駅に停車する。本来「JR神戸線」に含まれない網干・播州赤穂方面まで直通する列車も数多く設定されている。なお、京都以東に関しては、後述の新快速と違い、こちらはほとんどが琵琶湖線方面に向かう。 新快速は223系の8両または12両編成で終日運行され、常に混雑している。快速と同じくJR京都線と直通し、網干・播州赤穂方面まで直通する列車も数多く設定されている。姫路以西では各駅停車となる。京都以東の区間については、琵琶湖線米原方面と湖西線近江今津方面の2系統が設定されており、1時間に1本が湖西線回りの列車となる。JR神戸線最上級の列車種別にしてJR西日本の顔でもあるので、常に新車が優先的に導入されてきた。 和田岬線は工場密集地の合間を縫って走るので、JR東日本鶴見線にも似通ったものがある。ただし、ほとんどの列車は甲種回送列車で、旅客列車は朝と夕方の川崎重工職員送迎列車程度しか運行されていない。このような「用途を限った」旅客列車の運行により、ローカル線にはまれなドル箱となっている。川崎重工職員の通勤・帰宅する方面の列車は混雑するが、折り返しの列車は通常ガラガラである。しかし「青春18きっぷ」のシーズンになると、折り返しにも「乗りつぶし」をめざす鉄道ファンが多く乗車するようになる。 ■ 他社との競合関係 |
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阪神間での激しい客の奪い合いは、京阪間ともども1970年代から続いており、大阪〜三ノ宮は阪急神戸線・阪神線(ともに梅田〜三宮)、三宮〜姫路は神戸高速線・山陽電鉄線と競合している。国鉄時代から、これらの私鉄路線とは熾烈なライバル競争を繰り広げてきました。しかし1990年代からは新型車両の導入や停車駅の見直し(尼崎・芦屋終日停車)により、JR西日本が大きく優位に立ち、JR宝塚線脱線事故を経験した今でもなお、新快速のスピードと快適さでJRが一人勝ちしている。 一方、阪急・阪神も停車駅見直しにより地域輸送という新たなニーズを開拓している。2006年10月28日から、さくら夙川駅開業に対抗して、阪急は神戸線の特急・通勤特急の停車駅に夙川を追加、阪神も区間特急の停車駅に香櫨園を追加している。 |
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